「仕事において、“すぐやる”よりも大事なことがあります」
そう語るのは、転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さん。1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験を持つヘッドハンターであり、「現場」と「経営者」の両方の視点で、「圧倒的に活躍する人たち」と関わってきました。
その高野さんがベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめた書籍『ベンチャーの作法』が刊行。発売たちまち重版し、“きれいごと”抜きの仕事論に、社員からは「もっと早く知りたかった!」、経営者からは「よくぞここまで書いてくれた!」と、SNSでも多数の感想が投稿されるなど異例の反響となっています。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「仕事においていちばん大事なこと」についてお伝えします。
「やる」よりも大事なこと
自分でやる。すぐにやる。たくさんやる。
「行動」の大切さを伝えてきました。
でもじつは、「やる」だけでは不十分です。
セカンドペンギンが海に飛び込んだところで、魚を捕まえることができなければ「群れ」はついてきません。
「やる」よりも重要なこと。
それは、結果が出るまで「やり抜く」ことです。
ペンシルベニア大学のアンジェラ・ダックワース教授は「やり抜く力」を「GRIT」と表現し、そのことを書いた著書は日本でも30万部超のベストセラーになりました。
ニデック株式会社(旧・日本電産株式会社)の永守重信会長も社長時代、同社の「三大精神」のひとつに「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」を掲げました。
経営者が人を評価するときに見ていること
仕事の結果が出るまでやり抜く人。
そんな人はベンチャーはもちろん、どんな環境でも評価されます。
こういう話をすると「古いよね」などと言われたりするのですが、年齢を問わず結果を出している経営者は皆、同じようなことを言っています。
ですからこれは真理なのでしょう。
経営者が人を評価するときも、「やり抜く人かどうか」を見ています。
結果が出るまでやり抜いてくれるかどうか、です。
絶対に「負けない」たった1つの方法
これほどまでに「やり抜く」ことを重視するのには、理由があります。
最後に勝つのは「やり抜いた」人や企業だからです。
ビジネスの摂理として、人気が出たビジネスには多くの企業が参入してきます。先述のように、GAFAMもすべて後発で市場に参入したと言われています。
日本を代表するメガベンチャーの楽天、サイバーエージェント、DeNAなども、すべて後発の事業モデルです。セカンドペンギンですらなく、サードだったり、もっと後発であったりするわけです。
ユーザーからすると最初に始めた企業かどうかなんて関係ありません。自分にとっていちばん良い価値を提供してくれる企業を支持するだけです。
となると重要なのは、掲げた戦略を結果が出るまでやり抜けるかどうかです。
勝てるまでやれば、絶対に負けません。
着実に任務を遂行するフォロワーシップ、または人を動かすリーダーシップ。どちらでもいいから、とにかく「結果が出るまでやる」ことが、ベンチャーにおいて求められる行動の最適解なのです。
(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)
■書籍のご紹介
誰も厳しくしてくれない“ぬるい時代”だから…
大反響!!5万部突破!!
「本質的すぎてブッ刺さった!」
「全社会人に読んでほしい!」
……と、絶賛の声、続々!!
「ぬるい時代」だからこそ読みたい!!
“きれいごと”抜きの仕事論
★1万1000人のキャリア相談。4000社の採用支援実績
★ベンチャー、スタートアップを知り尽くしたヘッドハンターが明かす!!
★圧倒的に活躍する人に共通する「行動原則」の正体!!
ベンチャーも大手社員も経営者も。
「心を打ち抜かれた読者」が続出!!
最初の5ページでのめり込み、一気に読み切りました。
自分の心の火を、何度でも灯してくれるそんな本です。
「人生を何倍も濃く生きていきたい!」そんな方に心からおすすめしたい一冊です!!
最近の日本の労働環境の中で、本来あるべき姿勢を言語化した良書
今の停滞した日本には、全ての会社にこの本に書かれている「ベンチャースピリット」が必要だと強く感じました。
余りにも内容がズバリ過ぎて、社員役員24名全員の課題図書にしてレポートまでもらいました。
みんなが本当は思っていたり感じている、真実というか真理をストレートに分かりやすく伝えている書籍で、めちゃくちゃ刺さりましたし、勉強になりました。
「結果を出せる人」だけが生き残る時代の必読書!!
上司や先輩に「指示」を仰ぎながら仕事を進める。
会社の戦略や戦術に「疑問」を提示して主張する。
組織や仕組みの「課題」を指摘して改善を提案する。
どれも社会人として模範的な考え方と行動です。
しかし、あなたが仕事で結果を出したいと思っているのなら、これでは活躍できません。
従順で聞き分けのいい「指示待ち人間」
理想論を語るだけの「評論家」
他人の変化や努力に期待する「他責思考」
そんな人は、必要ないからです。
AIの登場によって、「頭のよさ」に意味はなくなりました。
もはや「口だけの人」に価値はありません。
そんな時代に生き残れる人、それは……
自ら動いて、結果を出せる人です。
そのための作法を、本書でお伝えします。
第1章 結果がすべてをつれてくる――「目標設定」の作法
「結果」より先に「裁量」を求めるな/「良い人間関係」に甘えてはいけない/「輝かしい過去」を過信してはいけない/「頭脳」になるな 「手足」となれ……など
第2章 評論家は今すぐ退場せよ――「任務遂行」の作法
「セカンドペンギン」が群れを導く/組織に「評論家」は必要ない/「スピード感」のないベンチャーは死ぬ/「納得感」なんて、求めてはいけない/「やる」だけでなく「やりきる」ことが大事……など
第3章 誰の期待に応えるべきか――「指示対応」の作法
「顧客」より「経営者」を見ろ/経営者に「説明」を求めてはいけない/「無茶」に応えるのも立派なスキル/期待に「応える」と「超える」の違い……など
第4章 他者への期待を捨て去る――「連帯形成」の作法
「人を動かせる人」が本当に優秀な人/仕事を「任せる」ときにやってはいけないこと/部下から「知りたい」と思われる人になれ/「上を動かす」という最強のマネジメント……など
第5章 落ちたボールを拾いにいけ――「職務越境」の作法
「関係のない仕事」は組織に存在しない/「採用」するのもあなたの仕事である/「社長のボール」も奪いにいけ/手を動かせない人がたどる末路……など
終章 あなたが群れを抜けるとき
「何人辞めた」ではなく「誰が辞めた」が重要/「120%成長」を喜んではいけない/中途半端な「黒字」にすがるな/自分の「市場価値」がわかる瞬間……など