会食や忘年会、クリスマスや年越し、正月の集まりなど、食事の管理が難しい年末年始。食べ過ぎ、体重増加が気になる人にぜひ読んでほしい1冊が『英国の専門医が教える 減量の方程式』だ。
著者はオックスフォード大学医学部を首席卒業後、食欲や体重管理の研究でイギリスを代表する減量専門医のサイラ・ハミード氏。イギリスで深刻化する肥満人口増加を食い止めるべく、「フル・ダイエット」と呼ばれる減量プログラムを考案。参加者たちは平均16キロ減量、糖尿病の改善、血圧低下など、科学的にめざましい効果が実証された。
ついに刊行される日本語版の本書から、一部を抜粋して特別にお届けする。
Q.果物や野菜のスムージーやジュースは、
減量に問題ないでしょうか?
スムージーやジュースは糖液です。
ジュースを作る過程で水と糖分(ジュースやスムージー)が抽出され、食物繊維はミキサーによって分解されます(ジュースの場合、それは果肉として捨てられます)。りんごを食べることとりんごジュースを飲むことには大きな違いがあります。
りんご1個には3gの食物繊維が含まれており、そのまま食べると小さじ2杯分の糖分が血液中に流れ込みます。一方、りんご1個を200mlのりんごジュースとして飲むと、食物繊維はほとんどが果肉として取り除かれているので、りんご1個をそのまま食べたときと比べて3分の1(1g)しかありません。
またジュースを飲むと、小さじ9杯分の糖分が血液中に流れ込みます。これは食物繊維が少ないため腸内細菌の良いエサにはなりません。また、ジュースやスムージーに含まれる大量の糖分は、身体を脂肪蓄積モードに変えてしまいます。
Q.グルテンフリーのパンはどうですか?
グルテンフリーとは、その食品にグルテンというタンパク質が含まれていないことを意味します。
グルテンフリーでも、体内で糖に分解されることは変わらないので、プログラムが推奨する低糖質な食生活にはそぐわない食品です。
またグルテンフリーのパンには、グルテンの食感や構造を模倣するために、様々な増量剤や増粘剤が加えられている場合もあります。ですから、グルテンフリーと表示された食品のラベルには充分な注意が必要です。
Q.ドライフルーツはダイエットに
推奨する食品ですか?
グラム単位で見ると、レーズンやデーツ、ドライフルーツにはチョコレートと同じくらいの糖分が含まれています。
つまりドライフルーツはインスリンレベルを高め、脂肪蓄積や体重増加につながるため、プログラムでは推奨していません。
(本稿は、『英国の専門医が教える 減量の方程式』を一部抜粋・編集したものです)