小学6年生にとってはいよいよ入試直前期にはいってきました。どのようにして最終的な受験校を確定するのか、きわめて大事なこの時期をどのように過ごせばよいのか……。子どもを本当に伸ばしてくれる志望校の見極め方や選び方、その志望校に合格するための効果的な「過去問対策」、直前期の過ごし方までを、大人気プロ家庭教師の安浪京子先生が詳細に説明した『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』から抜粋して、そのノウハウの一部をご紹介します。

【中学受験のカリスマ家庭教師が教える】本番で覚醒する子の共通点!中学受験で“奇跡”を起こす準備法Photo: Adobe Stock

「やって良かった」と思える中学受験にするために

中学入試本番は、お子さんにとって生まれて初めての大舞台です。

生まれてから今までこれほど入念に準備し、周囲の期待を一身に背負い、大きな不安を抱え、たった一人で本番に臨むという機会があったでしょうか。

この大舞台だからこそ、極度の緊張や心身の疲れで、思うように力を発揮できない子もたくさんいます。逆に、想定外の強さを発揮したり、大人が目を見張るほど精神的に成長する子もいます。

首都圏では一人あたりの出願校数が約7校(早稲田アカデミー調べ)となっています。

「そんなに!?」と思われるかもしれませんが、東京の私立が本命の場合、1月に本命前受験を2校、2月1日から3日にかけて午前、午後ともに出願するのが一般的な流れとなっています。これは、より確実に合格を確保するための組み方と言うこともできます。もちろん、出願数と受験数は異なります。本命校で即合格が取れれば2~3校で受験は終了ですし、思うように合格が取れず3日以降にもつれ込むと、5枚以上受験し続けることになります。

本番で悔いなく実力を発揮するために

この“本番が始まって進学する学校が決まるまで”の数日間は、本当に些細なことが子どものメンタルを左右し、翌日の入試に大きな影響を与え、合否に直結します。その影響を最小限に食い止めるには、

  • 子どもの性格や精神状態を的確に把握すること
  • その上で緻密に併願校を組むこと

が必要になります。

本書のSTEP2では、ひたすら点数を重ねる方法について話してきましたが、第6章では「本番」そのものに焦点を当て、今までの努力を悔いなく発揮できるように大人が準備できることをお話しします。

思うように力が発揮できなくても、「やりきった」「悔いはない」、そう思えるかどうかは、実はこの最後の半月~本番の過ごし方にかかっています。

やって良かったと思える中学受験となることを、心から願っています。

*本記事は、『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』(安浪京子著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集して作成したものです。