「あと1点足りなくて不合格……」。そんな経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。『5科目50年分10000問を分析した東大生のテストテクニック大全』(ダイヤモンド社)の著者であり、2025年1月スタートのTBS日曜劇場「御上先生」(主演・松坂桃李)で教育監修をつとめる西岡壱誠氏によると、テストには「あと1点を取るためのコツ」があると言います。「まじめに勉強に取り組むだけではなく、テクニックを使って1点でも点数を取る。それも実力」。そう語る西岡氏に、今回は「試験前の勉強法」を聞きました。

もうすぐ共通テスト! 東大生が最後の最後にやった勉強法とは?Photo: Adobe Stock

共通テストまでわずか。効果的な勉強法は?

共通テストまで、残りわずかになってしまいました。受験生のみなさんは最後の調整をしていると思うのですが、やはりこの時期、「本番で大失敗したらどうしよう」「思うような点数じゃなかったらどうしよう」と考えて緊張してしまう、というお悩みを持つ受験生の方が多いです。

今回は、東大生が試験まで残りわずかのタイミングで実践していた勉強法、「ファイナルペーパー作り」についてお話ししたいと思います。

「ファイナルペーパー作り」とは、「テストで気をつけるべきこと」や「自分がミスしやすいポイント」を、各科目ごとに言語化していき、最終確認用の紙(ファイナルペーパー)を作るという勉強法です。

たとえば、こちらの画像をご覧ください。

もうすぐ共通テスト! 東大生が最後の最後にやった勉強法とは?理学部3年生の東大生が受験期に書いたシート
もうすぐ共通テスト! 東大生が最後の最後にやった勉強法とは?教育学部4年の東大生が受験期に書いたシート

ファイナルペーパーを試験会場に持っていく

このように、「机の上にはどんなものを出すのか」「テスト中に気をつけないといけないことは何か」「テスト用紙が配られてからやるべきこと」「各科目で気をつけなければならないこと」などを言語化しています。自分の今までの癖・ケアレスミスしがちなポイントや、過去問演習で見えてきた各大問の共通点などをまとめるのです。そしてそれを、試験会場に持っていくというわけですね。

これと同じようなチェックリスト・「気をつけるべきことのまとめ」はいろんな参考書やネット上に書いてありますから、わざわざ自分で書いて紙にする必要はないとお考えの人も多いかもしれません。でも、こうやって言葉にするという行為をすること自体が実はとても大事なプロセスなのです。

自分の言葉でアウトプットするから身につく

基本的に、インプットした情報は、わかっているつもりでも身についていないものです。話を聞いているだけではわかった気になるだけ。ですから、自分なりの言葉でアウトプットしないと情報は整理できないのです。このファイナルペーパーは、わかっているはずの当たり前のことでも、自分の言葉で再度確認するからこそ意味があるのです。

そして、試験の休み時間ではこの自分で書いた紙を確認します。こうすることで、試験でのミスを少なくすることができるわけですね。参考にしてみてください!