100分で3Dプリントする
ここまでできれば、あとは手持ちの3Dプリンタや、外部の3Dプリントサービスを使って出力するだけだ。幸いなことに、今では3万円台の前半でもBamboo Lab A1 miniのように高品質で、オプションを追加すると多色プリントも可能な3Dプリンタもあり、単体でクラウド上の3Dデータライブラリにアクセスできて火傷防止の安全機構も備えた子ども向けのKidoodle Minibox A1のような製品もある。
筆者は、自腹で購入した複数の3Dプリンタを併用しているが、最近は使い勝手の良さからKidoodle Minibox A1の出番が多い(価格は5万7200円)。子ども向けとされているものの、実際には羊の皮を被った狼のごとく高速で精度の高い出力が可能だからだ。今回の猫のキャラクターも、その複雑な形状にもかかわらず100分ほどでプリントできた。小さなメダルのような形状のものなら10〜15分程度で実体化可能だ。
素材はPLAと呼ばれる植物性プラスチックやABS樹脂が一般的で、筆者はPLAを使っている。PLAは生分解性があり、環境汚染につながりにくいとされる。
3Dプリントサービスを利用するより、3Dプリンタを購入したほうが安上がり
参考までに、同じデータを3Dプリントサービスに出した場合には2万円を超える料金になったりする。以前は4000〜5000円でできたりもしたが、民生用のFDM 3Dプリンタが普及してきたことで、3Dプリントサービスは逆にポリアミド樹脂などを使う高度な造形法や、精度の高さを追求するようになったため、価格が上昇傾向にある。
つまり、用途や目的もよるが、3Dプリントサービスを2、3回利用する料金で3Dプリンタを購入して、1キロ2000円程度から買えるPLAフィラメントを利用すれば、あとはかなり経済的に3Dプリンティングを楽しめるわけだ。ちなみに、今回の猫のキャラクターフィギュアの重さはサポートパーツ込みで25グラムほどなので、50円程度でできたことになる。
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