イスラエル軍がガザ地区中央部の「ネツァリム回廊」からの全面撤退を開始した。イスラム組織ハマスとの停戦合意の一環。イスラエルとパレスチナの当局者らが明らかにした。撤退は8日から9日にかけて行われ、これによりガザ地区内でのイスラエルの駐留規模は縮小される。イスラエルとハマスは、戦争終結と残りのイスラエル人人質解放に向けた合意の延長を目指している。ガザを南北に隔てるネツァリム回廊は部隊の移動を容易にするほか、住民の行き来を管理するためイスラエル軍が利用。戦闘が続く中でパレスチナ側は回廊の拡大について、イスラエルがガザを長期占領する計画であることを裏付けるものだと主張していた。イスラエルの軍事アナリストらは、軍が望めば同回廊を奪還することは可能だとしている。またイスラエル軍は撤退を発表していない。