45歳男性、投資への取り組みと課題

「投資のやり方が、今のままで良いのか見直したい」と相談に来られたのは、会社員のKさん(45)。甲信地方で一人暮らしをされている、色白で細身の男性です。5年ほど前にiDeCoとNISAを始めたそうですが、思うように増えていないため、投資のやり方を見直ししたいということで相談に来られました。

 Kさんが持っている貯蓄は、約1500万円。そのうち1200万円は、20代のころから平均して月に5万円積み立てている積立貯金で作りました。そして5年前に始めたiDeCo(月2万円)とNISA(月3万円)での積み立て金額が合計で約300万円です。合計すると月に10万円を積み立てていることになりますから、かなり頑張っておられます。

 投資を始めたきっかけは、積立貯金の口座のある銀行で勧められたからです。まずNISAを始めたところ、同じ投資をするならiDeCoで所得控除を受けると税金面で有利だと言われ、iDeCoも始めました。商品については何を選んだらいいかわからなかったので、銀行の方にアドバイスを受けました。

 どのような投資をしているのかよく聞いてみると、NISA(当時はつみたてNISA)ではバランス型を勧められたのでバランス型の投資信託に投資し、iDeCoでは元本確保型の商品でほとんどを選択しているようです。

 このiDeCoとNISAで積み立てた300万円に対する利益(評価益)が、5年経っても11万円、利回りにして1.5%程しかなく、「世の中はもっと景気の良い話をしているのに、自分は少ないのではないか」と思ったため、私の投資に関する書籍を読んで相談に来られたということでした。

 Kさんの毎月の積立額は、NISA3万円、iDeCo2万円。積立貯金も5万円で続けていたので、合計で毎月10万円にもなります。収入はというと、毎月の手取りが約25万円。その中で一人暮らしをしています。都内よりは生活費は安く抑えられるでしょうが、切り詰めた生活をされているだろうと推測できます。