働き方改革や、部署異動、転職などで毎月の収入が減ったというご家庭は多いと思います。収入を増やす手立てがない場合、そのままの生活を続けたら赤字になってしまいます。家計を圧迫するような「良くない習慣」を断ち切り、新しい収入に合わせた暮らしに変えていくことが大事なのですが、思いがけないことが原因でうまくいかないこともあるのです。(家計再生コンサルタント 横山光昭)
家計を圧迫する「良くない習慣」とは
家計の改善が難しい方にはいろいろなパターンがありますが、中には「良くない習慣」が大きく影響することがあります。親が留守の間に子どもがお腹を空かせてはかわいそうだからと、大量のカップラーメンを常備することが習慣化して食費を大きく膨らませていたとか、大きな地震の後、トイレットペーパーなど日用品不足を経験したがゆえに、家族が困らないようにと一部屋を埋めるほどに日用品を買いだめることが習慣となり、家計を圧迫し続けていた、といった相談を実際に受けたことがあります。
家族のことを思って始めた支出がやめられなくなり、不要になっても、過剰になっていても支出を続けてしまう。そのような良くない習慣です。
その時は必要だったとしても、適宜見直しをしていかないと、それは単なるムダになることがあります。支出を始めた理由から考えると、それは本末転倒。まして、これから教育費が必要、老後資金も作らなくては、という状況でこの習慣を続けてしまうと、自分たちの首を絞めることにもなりかねません。
今回紹介するHさんも、良くない支出をやめられなかった一人。Hさんのようなケースは、もしかすると最近多い支出なのかもしれません。