「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

数字に強い人が覚えている「キーナンバー」
A:東京ドーム
B:東京ディズニーランド
みなさんは、次のうちどちらが広いと思いますか? 少し時間をとって考えてみてください。
先に数字だけ答えを言ってしまうと、次のとおりです。
B:東京ディズニーランドの面積:約510,000平方メートル(51ha)
東京ディズニーランドのほうが広いんですね。しかし、ここで止まってしまっては数字に弱い人のままです。なぜなら、この数字の意味を考えられていないからです。
では、この数字の意味をもう少し詳しく考えてみましょう。
東京ドームの面積は、「どれくらい」大きい?
約46,755平方メートル(4.6755ha)と言われても、大きすぎてなかなかピンときませんよね。
ここで、それぞれの面積が「正方形だったらどれくらいか?」を考えてみましょう。
よく東京ドーム〇個分なんて話がありますが、あれはだいたい1辺が約220mくらいの長さの正方形と同じくらいの面積です。
では次に、東京ディズニーランドです。
東京ディズニーランドは、「どれくらい」大きい?
では、約510,000平方メートル(51ha)とはどれくらいでしょうか。同じように、正方形で考えてみましょう。
東京ディズニーランドは東京ドーム10個分ちょい(より正確には11個分)です。東京ドームって意外と大きくないと感じるかもしれませんね。東京ディズニーランドに一度でも行ったことがあるとイメージがわきやすいでしょう。
ちなみにディズニーランドを端から端まで歩くとだいたい10分くらいかかります。ディズニーランドはおおよそ700m×700mの正方形くらいの広さしかないということが感覚的にもわかります※。
くらべるに、身近なイメージを使う
でも、こんな数字覚えて何になるの? と思うかもしれませんね。実はこれが、数字に強い人とそうでない人の差なのです。
数字全般について言えることです。数字の「大きい」「小さい」を考えるためには、くらべるための基準が必要です。本書では、これを「キーナンバー」と呼びます。
数字に強い人は、ただ計算が早いだけの人ではありません。数字の意味をよく理解している人です。大きい面積の数字を見た時に、ただなんとなく「長いなぁ」と思うのではなく、上記のようにわかりやすいイメージの力を使って、数字の意味を実感するのです。
こうして、算数が苦手だった人でも、数字の意味を身近なイメージに近づけるだけで数字に強くなることができるのです。
(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』の一部に加筆・調整・編集した原稿です)