「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

面倒なかけ算の答え、すぐにわかりますか?
みなさんは、この答えすぐにわかりますか? 「こんな2ケタ同士のかけ算、面倒くさくてやる気もしない」というのが、正直な感想ですよね。
しかし、この計算は実はちょっとした工夫をするだけで、一瞬で解くことができます。文字通り一瞬です。
今回は難しい数字をシンプルにする「数字がかわいくなる5つの魔法」のひとつである「2倍と半分のかけ算」を紹介しましょう。
計算する前に、数字をかわいくしよう
「数字に弱い人」であれば、こういった計算はすぐにギブアップしてしまうでしょう。しかし「数字に強い人」は、こういった計算も、うまく自分ができる計算に持ち込む知識を持っているのです。
ではいよいよ、「2倍と半分の計算法」を紹介しましょう。
2倍と半分の計算法は、かけ算で使える計算法です。具体的には、次の2STEPで計算します。
・その代わりに、もう片方を半分にして計算しやすくする
早速やってみましょう。まず、以下のように数字を変換します。
=(240×2)×(22÷2)
=480×11
480×11になりました。ここまでくるともうわかりやすいですね。「×11」ということは、480が10個と、480が1個の合計ですね。つまり、4800+480です。
ほら、面倒な計算が、シンプルな形でできました。
「数字に強い人」は計算をうまくサボる
もちろん、これはすべての数字において使える計算ではありません。とはいえ、数字の片方を1ケタに変えることができれば、多くの場面ではだいぶラクになります。
数字に強い人は、このように面倒な計算に出会ったときにそのまま計算することはしません。代わりに「どうすれば計算をサボれるか?」を可能な限り考えるようにしているのです。
このように、数字に強い人は面倒な計算は極力省きます。また、計算が面倒になりそうになったら、できるだけカンタンな計算になるように数字をほどよく調整してしまうのです。
数字に強くなるためには、「数字を扱う前に、まず一歩立ち止まる」。これを心がけてみるとよいでしょう。
(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』の一部に加筆・調整・編集した原稿です)