ドナルド・トランプ氏は労働者階級の有権者に実質所得の引き上げを約束し、大統領に返り咲いた。それを踏まえると、同じ有権者層に打撃となる関税の導入にトランプ氏が熱心であることは一層不可解だ。関税は税金であり、トランプ氏の最新の関税は年約1500億ドル(約22兆5000億円)規模の増税に相当すると推定される。税金は成長を害する。これは、トランプ氏がカナダとメキシコからの輸入品に対する25%の追加関税を発動させたのを受けて、投資家が今週発しているメッセージだ。トランプ氏はまた、中国に対する追加関税率を10%上乗せし20%とした。カナダと中国は報復措置を打ち出し、メキシコは対抗措置を9日に公表する予定だ。