ドナルド・トランプ米大統領が中国に対する政治的・経済的圧力を強める中、同国政府は明確なメッセージで応えた。中国の台頭を抑え込もうとするなら立ち向かう、というものだ。トランプ氏はここ1週間だけで、米国の3大貿易相手国である中国、メキシコ、カナダに関税を課し、造船業における中国の優位性に対抗すべく大統領令を準備している。ウクライナ戦争の終結に向けてロシアと協議を開始し、2月28日には米国の外交方針を一変させた。これはロシアと中国の間にくさびを打ち込むのが狙いだとみる向きもある。中国指導部は5日、こうした米政府の目まぐるしい動きに翻弄(ほんろう)されていないことを示した。むしろ自立志向と西側の圧力に左右されまいとの決意を一段と強めたようだ。