その結果、暑い日の日数は、短期(採血当日から過去7日間)、中期(採血当日から過去30〜60日間)、および長期(採血当日から過去1〜6年)の全ての時間枠と暑さ指数のレベルにおいて、PCPhenoAgeに基づく生物学的老化の加速と関連していることが明らかになった。

特に高齢者にとっては
暑さと湿気の組み合わせが問題

 例えば、採血当日から過去7日間における警戒レベルの暑い日の1単位増加は、PCPhenoAgeの1.15年分の加速と関連していた。警戒レベルの暑い日の1単位増加とは、ある時間枠において、警戒レベルの暑い日が0%(0日)から100%(全ての日)に増加することを意味する。

 同様に、採血当日から過去30日間、60日間、1年間、6年間での警戒レベルの暑い日の1単位増加は、それぞれPCPhenoAgeの1.08年、0.98年、1.66年、1.87年分の加速と関連しており、暑い日にさらされる期間が長くなるほど、生物学的老化の加速が進むことが示唆された。

 厳重警戒レベルの暑い日についても同様の関連が認められ、6年間での厳重警戒レベルの暑い日の1単位増加はPCPheoAgeの2.88年分の加速と関連していた。一方、PCGrimAgeとDunedinPACEについては、1年以上の長期的な時間枠でのみ、生物学的老化の加速との間に関連が認められた。

 Ailshire氏は、「特に高齢者にとっては、暑さと湿気の組み合わせが問題だ。高齢になると汗のかき方が変化し、汗の蒸発による皮膚の冷却機能が低下していく」と説明する。同氏は、湿度の高い場所ではそのような皮膚の冷却効果が低くなることを指摘し、「自分の地域の気温と湿度を調べて、リスクがどの程度なのかを理解する必要がある」と述べている。

 Ailshire氏らは今後、暑さに関連した生物学的老化を早める可能性のある他の要因や、この生物学的老化の加速が全体的な健康にどのように影響するのかを調査する予定だと話している。(HealthDay News 2025年2月27日)

https://www.healthday.com/health-news/senior-health/extreme-heat-might-accelerate-aging-among-seniors

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