「まとめて入力はダメ」領収書の絶対NG行動
2023年10月からインボイス制度が始まりました。「増税ではないか?」「経理の手間が増え、負担が増大する」など、さまざまな意見が出ています。そのインボイス制度の影響を強く受けるのが「ひとり社長」です。しかし、業種・業態・売上規模によっては、「インボイスに登録しないほうがいい」と提案できるケースもあり、戦略的な選択が求められる制度ともいえるのです。
本連載は、経費精算から決算・申告まで、ひとり社長の経理の基本を学ぶものです。著者は、税理士の井ノ上陽一氏。インボイス制度、電子帳簿保存法に完全対応の『【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本』の著者でもあります。「ひとり社長なら、経理はこれだけでいい!」とポイントをおさえた1冊になっています。

領収書やレシートはどう保管すればいい?
みなさん、令和6年分の確定申告は無事におすみでしょうか。本日は「領収書の保存」をテーマにお話しします。
レシート・領収書などの書類は、どのように保存すればいいのでしょうか。実は、丁寧にやる必要はありません。「何月分がどこにあるか」がわかれば十分なのです。次に領収書を見るとしたら、それは税務調査時の税務署職員だけです。
レシート・領収書の保存方法
レシート・領収書等は、13ポケットファイルを使って保管しましょう。13ポケットファイルとは、13のポケットに書類等を整理できるものです。気になる方は「13ポケットファイル」で検索してください。月別にレシート・領収書を入れておくのに最適です。これくらいの適当な区分けでかまいません。
NG! 「まとめて入力」はオススメしない
レシート・領収書を決算のときにまとめて入力するのはオススメしません。次のようなデメリットがあるからです。
・ ためてしまうと入力が大変であり、つらくなる
・ 日々、いくら使っているかを把握できない
・ 後日入力するときに「これ、何を買ったときの領収書だったっけ?」と内容を忘れてしまうことがある
「一度データ入力したら領収書はもう見ない」を徹底!
レシート・領収書を入力してから、13ポケットフォルダに入れるようにしましょう。保存した証拠は見返さず、「一度データ入力したら領収書はもう見ない」が理想です。いちいち、レシート・領収書を確認するのは時間もかかります。
内容がわかる程度にデータ入力しておけば、レシート・領収書まで戻らなくても、データを確認すればすみます。
(本原稿は『【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本』を一部抜粋・加筆したものです)