比較的安全性の高い“超シンプル”な投資法
大学時代からアニメや声優が好きな“典型的なモテないオタクの理系男子”が、入社した会社でボーナスを貯めた300万円を元手に株式投資をスタート。元手300万円を2年で10倍の3000万円に増やした。その3000万円を1年で5000万円に増やした。結局、しっかりとリスク管理をしながらわずか5年で働きながら資産1億円を突破! その間、月々の給料は日々の生活費やアニメグッズ、声優の推し活に使い、株式投資への資金追加はまったくのゼロ。それでも現在までに、資産3億円超に増やしている。さらに資産を拡大中だ。ズブの素人でも一つずつ階段をのぼりながら、比較的短期間でお金の不安を解消する投資法を初の著書『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』で徹底指南!

【理系男子の株式投資】「8月に買って3月に売る」だけで儲かる投資法、教えますイラスト:ひらのんさ

ボラティリティの高い投資に頼らない選択肢

「こんなにわかりやすい規則性があるのなら、安全に資産を増やしていけるのではないか」と考えました。

新高値ブレイク投資のようにボラティリティの大きな投資をしなくても済むという、安定性への期待が生まれたのです。

シンプルで再現性の高い「株主優待需給投資」

「株主優待需給投資」は、本当にシンプルな投資法です。

基本は「8~9月に買い、2~3月に売る」だけ。

相場格言「麦わら帽子は冬に買え」に学ぶ

相場の格言「麦わら帽子は冬に買え」が示す通り、注目されていない時期に買い、注目が集まったら売るのが有利です。

8~9月は相場が荒れがちなので、株価が安いタイミングを狙います。

手間がかからないから継続しやすい

「権利付最終日」が集中する3月末を見据え、2~3月に高騰したら即売却。

この2ステップで利益を確保するのが基本戦略です。

株価の細かい上下動は気にしないので、継続しやすく、精神的負担も少ない投資スタイルです。

投資の原点は“優待オタク”だった私

もともと優待に魅力を感じていた“オタク”の私が注目したのは、東映アニメーション(4816)の株主優待

アニメキャラクターが描かれたクオカードを毎年もらえるのです。

実際に購入した優待銘柄たち

私が「株主優待需給投資」で買ったのは、東映アニメーション(4816)、バンダイナムコホールディングス(7832)、すかいらーくホールディングス(3197)、吉野家ホールディングス(9861)、日本マクドナルドホールディングス(2702)などです。

各社の優待内容をチェック(2024年度)

東映アニメーション(4816):
株主優待限定の描きおろしデザインを含む、人気の新作アニメーション2枚、なつかしの名作アニメーションのクオカード2枚(各300円)を1セット

バンダイナムコホールディングス(7832):
全国の加盟店やおもちゃ売り場、子ども服・文具・自転車などに引き換えられる「こども商品券」など

すかいらーくホールディングス(3197):
グループ店で使える3種類のカード(2000円、3000円、5000円)

吉野家ホールディングス(9861):
グループ店で使える優待食事券

日本マクドナルドホールディングス(2702):
マクドナルドの優待食事券(2023年より継続保有期間1年以上の条件付き

株主優待需給投資の魅力は「再現性の高さ」

こうした銘柄に共通しているのは、毎年安定して株主優待を実施しているという点です。

過去の株価チャートを見れば、買いが入るタイミングやピーク時期がある程度読めるのです。

去年と同じパターンをなぞるだけ」というと安直に聞こえるかもしれませんが、再現性のある銘柄は少なくありません。

再現性が高いということは、それだけ戦略としての信頼性があるということです。

感情に振り回されないことが成功の鍵

実践上で最も注意すべきは、感情的に動かないことです。「まだ上がるかも」「優待もせっかくだから欲しい」といった欲が出ると、売却タイミングを逃して含み損を抱えるリスクがあります。

この投資法の本質は、需給の歪みを利用した売買差益の獲得です。ルールを守り、淡々と売買を繰り返すことが、長く勝ち続けるコツといえるでしょう。

地味でもコツコツ利益を積み上げたい人に

「リスクを抑えつつ、確実性の高い場面で利益を狙いたい」人に最適な手法です。一撃で大儲け」ではなく、地味でもコツコツ積み上げたいという姿勢がこの投資に向いています。

なにより、優待銘柄の研究自体が楽しいと感じられれば、投資はもっと面白くなるでしょう。

※本稿は『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。