ロシアの訓練場で北朝鮮兵5人が顔に笑みを浮かべ、銃を手にしていた。彼らはその後アカペラで歌い始め、兵士たちに別れを告げる若い女性のことを歌ったソ連時代の歌「カチューシャ」を、朝鮮語に訳された歌詞で力強く歌った。この場面は、北朝鮮とロシアが両国の連携を誇示するために展開している新たなプロパガンダの一環だ。昨年来、北朝鮮がロシアのウクライナ侵略戦争を支援する目的で約1万5000人の兵士を送ったことで両国の連携は深まった。この映像はロシアの人気ニュース番組で大きく取り上げられ、北朝鮮兵が散弾銃を撃ったり、塹壕(ざんごう)を駆け抜けたり、手りゅう弾を投げたりする様子も放映された。ロシア、北朝鮮両政府は何カ月もの間、ロシア国内の北朝鮮軍の存在を秘密にしていた。ウクライナやその友好国は、ロシアと北朝鮮の戦時同盟はまとまりがなく、争いが絶えない関係だと評してきたが、両国は現在、それよりもはるかに前途有望な同盟であるかのように見せようとしている。