50語に詰まった多彩な語彙の使い方

四コマに収められる単語には限りがあります。

四コマ全体で50語程度であり、そこでは日常的な“いま生きている言葉”を必要最小限に使いながら、わずか四コマで面白さを演出するため、読者には行間を読む力とともに、見慣れた単語の多彩な使い方を理解する能力も求められます。

四コマ漫画は“語彙トレーニング”の隠れた宝庫

やり取りされている言葉はたとえ同じだとしても、シチュエーションの違いによって多彩な意味合いを持っているケースも多く、それも語彙力を高めるのに有効なのです。

四コマ漫画は、楽しみながら語彙のニュアンスや使い分け、論理の展開、さらには“読者に委ねられる余白”までを自然と学べる教材です。

笑いながら読んでいるうちに、知らず知らずのうちに「行間を読む力」や「言葉のセンス」が育つ――それが、他の教材にはない四コマ漫画の最大の魅力といえるでしょう。

読むハードルが低く、続けやすいのが最大の武器

しかも、1話あたりの情報量が少ないぶん、読む負担も少なく、「1日1本」からでも続けやすいのが強みです。

新聞の四コマや書店で手に入る単行本、ウェブ連載など、入り口が多く、親しみやすいからこそ、無理なく日常に“国語力トレーニング”を取り入れられるのです。

おすすめは「笑えてちょっと深い」作品

ユーモアの中に皮肉や風刺が込められている四コマ作品は、語彙だけでなく時事的な背景や社会性への理解も深まります

日常で使われる“生きた言葉”を、文脈と一緒に学べる四コマ漫画は、まさに現代的な語彙力の教科書といっても過言ではありません。

※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。