“短くて難しい本”だけでいい、1日10分の頭トレ
【高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格!】――しかも、首席合格とわずか3点差のほぼトップ合格! 『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)の著者は、中学3年生のときに「東大合格」を宣言。高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格を目指したけれど……全国模試は「偏差値45」。そこで、徹底的に「国語」鍛えるという“大逆転の勉強法”を編み出す。勉強の大半を「読書に費やす」という常識外れの戦略で、全科目の成績が軒並みアップ! すべての科目は結局、国語の力がモノをいうことがわかった。コスパとタイパを徹底し、四コマ漫画や恋愛ゲームで楽しみながら学力を高める方法から勉強への合理的なモチベーションの高め方までを徹底指南。超★実践的な成績アップ法を初公開する。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

上昇志向の意識高い系の人が読書で犯している「勘違い」Photo: Adobe Stock

東大入試のために選んだ「読書漬け」の日々

僕は東大入試のため、勉強を投げ打って、4ヵ月間もひたすら本を読んで国語力を高めました。

とはいえ、これは高校にも塾にも通わない独学だからできた方法ですから、誰にとってもオススメかと問われれば、そうとはいえません。

忙しい人でもできる、現実的な国語力アップ法

そこで、学校や塾に通い、ほかの科目の勉強にも励みながら、国語力を引き上げるもっと効果的な方法はないか、ということになりますが、それがあるのです。

ポイントは、「短くて論理が複雑な本」を読むことです。

「短くて難しい本」が頭の体操になる理由

短ければ短いほど、本を読むことに対する心理的負担は下がります。そのため、適度に難しい文章はまたとない“頭の体操”になってくれます。

多少難しい文章でも、短ければ子どもは抵抗なく読めるでしょう。

国語力トレーニングは“筋トレ”と同じ

筋トレにたとえてみると、わかりやすいかもしれません。筋肉を大きくするには、一度に10回くらいしか持ち上げられない重たいダンベルを持ち、限界まで10回持ち上げて下ろすと効果的です。

筋肉に適度な負荷が加わり、その刺激に適応するため、筋肉は大きくなります。

限界×短時間=最も効率のいい成長

限界に挑戦するのでツラいのですが、3セット(30回)やっても10分以内には終わりますから、かなり効率的なトレーニングです。

一方で、「マッチョになるんだ!」と、10トントラックを持ち上げようとしている人を見たら、どう思うでしょうか? または、逆に「マッチョになるんだ!」と、箸を何千回も上げ下げしている人はどうでしょうか? どちらもヘンに思うでしょう。

多くの人が読書で犯している「勘違い」

しかし、読書で国語力を鍛えようとするとき、同様の過ちを犯していることに気づいていない人が多いのです。

語彙力・国語力を効率よく伸ばすためには、“ちょっと難しいけど、がんばれば読める”レベルの文章に、短時間で集中するのがベストです。

これこそ、ダンベルで筋肉に適度な刺激を与える筋トレと同じ理屈です。長くダラダラと「簡単すぎる本」を読むよりも、短くても脳がグッと働くような読書を、日々の習慣にする方が圧倒的に効果的なのです。

「読書は量より“密度”」が合言葉

読書の量を自慢する人はたくさんいますが、本当に差がつくのは“読む密度”です。

1日10分でいいので、「今日はこの一文をちゃんと理解してみよう」「この言葉の使い方を感じてみよう」という読み方をすれば、毎日少しずつ“思考の筋力”が育っていくのです。

国語力は一生モノの“知的資産”になる

数学や理科の知識は入試が終われば使わないものも多いかもしれません。でも、語彙力・読解力・論理力といった「国語の地力」は、大人になってからも一生使い続ける知的資産です。

将来、文章を書くとき、人前で話すとき、資料を読んで理解するとき、ニュースを自分の頭で判断するとき……そのすべての土台になるのが「国語力」なのです。

だからこそ今、ちゃんと育てておこう

ほんの少しの工夫で、「ただ読むだけ」の読書が「自分を鍛えるトレーニング」に変わります。

忙しくても、10分でも、1ページでもいい。その短くて濃密な積み重ねが、あなたの中に“本物の国語力”をつくってくれるのです。そして何より――その力は、勉強のためだけじゃなく、「人生を考える力」にもつながっていくのです。

※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。