一つ目の群は、ベースラインと追跡調査の2時点ともに運動を行っていない「座位行動維持群」で29.4%。二つ目は、2時点ともに運動はしていたもののWHOの推奨を満たしていない「非遵守群」24.3%。
三つ目は、2時点ともにWHOの推奨を満たしていた「遵守群」16.9%。四つ目は、遵守から非遵守または運動せずに変化した「非遵守への変化群」13.6%。五つ目は、非遵守または運動せずから遵守に変化した「遵守への変化群」15.7%。
アミロイドβというタンパク質の
脳内の蓄積量を比較
年齢、性別、教育歴、遺伝的リスク因子(ApoE4)の影響を調整後、「座位行動維持群」を基準として、ADの発症にかかわるアミロイドβというタンパク質の脳内の蓄積量を比較すると、「遵守への変化群」はその増加量が有意に少ないことが分かった(P=0.014)。
また、「遵守群」を基準とする比較では、「非遵守への変化群」はアミロイドβの増加量が有意に多いことが分かった(P=0.014)。
論文の上席著者である同研究所のEider Arenaza-Urquijo氏は、「われわれの研究結果は、AD予防のための公衆衛生戦略として、中年期の運動を推奨することの重要性を裏付けるものだ。運動量の増加を促す介入が、将来のAD罹患率を低下させる鍵となる可能性がある」と話している。(HealthDay News 2025年5月2日)
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