この連載は、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車など多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんによるものです。
本書の読者からは、
「言葉の引き出しが増えた!」「載っている言葉を1つでも多く使いたいと思った」「繰り返し読みたい本になりました」
といった感想がたくさん届いています。
相手も自分も大切にするコミュニケーションのヒントが満載の本書から、借りたものを返すときの一言をご紹介します。

借りた物を返すときに添えたいお礼の言葉
人から何かを借りた時、どんなお礼の言葉を伝えていますか?
多くの人が、
「ありがとうございます」
「お返しします」
といった言葉ではないでしょうか?
もちろん間違いではないですし、失礼にもなりませんが、こんな一言を足すのはいかがでしょうか?
「貸してくださりありがとうございました。助かりました」
「助かった」「おもしろかった」「感動した」など、借りたことでどう変化したのかをプラスすると、相手も貸してよかった!と思ってくれるはずです。
借りた本を返すとき
例えば借りた本を返すときには、
「この著者の本、ほかにも読んでみようと思いました」
といった表現もよいですね。
貸した本がきっかけで著者やジャンルに興味をもってもらうのはうれしいものです。
ほかにも、
「おもしろい内容ですぐに読めました」
といったように、読んでみてどんな学びや気付きがあったのか、どう感じたのかなども伝えると喜ばれますよ。
返却が遅れたとき
返すタイミングが遅れてしまったときは、
「返却を失念しており、大変申し訳ございません」
といった一言を。
「うっかり」「つい」「忘れていました」という表現は、相手を軽んじている印象になるので避けましょう。
借りたお金を返すとき
時と場合によっては、お金を借りたらお礼の気持ちを込めて、少し多めに返しましょう。たとえば4739円を借りてそのまま返すと、小銭をジャラジャラと渡すことになり、スマートではないですね。そういう場合は、5千円札をきれいな封筒に入れてお返しします。これからの付き合いを円滑にするためにも「プラスの気持ちを添えてお返しする」ことを意識しましょう。
(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)