いつも謙虚で控えめなのに、なぜか一目置かれる人がしていることとは? 世界で話題となり、日本でも20万部を超えたベストセラー『「静かな人」の戦略書』の著者、ジル・チャンが待望の新作を刊行。謙虚な人ならではの作戦を伝授する『「謙虚な人」の作戦帳――誰もが前に出たがる世界で控えめな人がうまくいく法』だ。台湾発、異例のベストセラーとなっている同書より、特別に内容の一部を公開する。

「運がいい人」と「ごく普通の人」の考え方、たった1つの違いとは?Photo: Adobe Stock

謙虚な人は「運がよかっただけ」と言う

 謙虚な人は自らの成功の理由を、運というあいまいな外的要因に求めることが多い。

 面接を通過できたのは、運よく自分が答えられる質問をしてもらえたからだ。この製品の売れ行きがいいのは、タイミングよくクライアントが購入してくれたからだ。賞を受賞できたのは、たまたま審査員の好みにあっていたからだ、などなど。

 だが、運だけでそんなにも多くのことが達成できるだろうか?

 あるいは、私たちが何かよいことをしたから、運に恵まれているのだろうか?

「運がいい人」はこう考える

 マクドナルドの創業者レイ・クロックは、こう言っている。

幸運は汗の配当だ。汗をかけばかくほど、より大きな幸運を手にできる!

 大谷翔平は高校時代、マンダラチャートの中心に、「ドラ1 8球団(8球団からドラフト1位指名を受ける)」という大きな目標を書いた。

 そしてそれを達成するためとして、コントロールや球のキレ、体づくり、変化球など具体的な目標を書き込んでいるのだが、そのなかに「運」という目標もある。

 さながら、『ドラゴンボール』の亀仙人が言う「運も実力のうち」という言葉のようだ。運を味方につけられるのも、一種の実力の現れなのかもしれない。

 もしあなたが、これまでの成功はすべて運のおかげだと思うなら、次はこう考えてみてはどうだろうか。「たしかに私は幸運だ。でも私は努力もしてきた。今後も努力し続けて、この幸運をしっかり生かそう」と。

(本記事は、ジル・チャン著『「謙虚な人」の作戦帳』からの抜粋です)