いつも謙虚で控えめなのに、なぜか一目置かれる人がしていることとは? 世界で話題となり、日本でも20万部を超えたベストセラー『「静かな人」の戦略書』の著者、ジル・チャンが待望の新作を刊行。謙虚な人ならではの作戦を伝授する『「謙虚な人」の作戦帳――誰もが前に出たがる世界で控えめな人がうまくいく法』だ。台湾発、異例のベストセラーとなっている同書より、特別に内容の一部を公開する。

【心が疲れたら】メンタルが鉄壁になる超簡単な「食事のルール」ベスト1Photo: Adobe Stock

失敗を「当たり前のこと」にする

 私が気に入っているアプローチは、失敗を乗り越えたら報酬を得られるシステムをつくっておくことだ。

『タイム』誌が選ぶ世界でもっとも影響力のある100人にも選ばれた、スパンクスの創業者サラ・ブレイクリーによると、幼いころ彼女と弟は、食事の席で父親から、「今日学校で何かいいことはあった?」と訊かれる代わりに、「今日は何か失敗した?」と訊かれていたという。

 こうすることで、彼女たちが失敗を経験しても、健康的な態度で立ち向かい、挫折に負けない忍耐力を身につけさせていたのだ。

結果がどうでも「大好きなごはん」にする

 私の夫は、仕事において、それこそ一瞬の判断で結果が大きく変わってしまう、強いプレッシャーのかかる場面にさらされることが多い。

 ある年から私たちは「勝ったら火鍋、負けたらステーキ」という習慣を始めた。

 つまり仕事が成功しても失敗しても、一緒に豪華な食事を楽しめる。

 そうしてベストを尽くした自分をねぎらうと同時に、お互いに「失敗はちょっぴり笑える祝福にすぎない」こと、だから成功と同じように(あるいはもっと盛大に)お祝いすべきことだと確認し合っているのだ。

(本記事は、ジル・チャン著『「謙虚な人」の作戦帳』からの抜粋です)