ノベルゲームは“遊び”を超えた学びのツール

 ここまで紹介してきたように、ノベルゲームは単なる娯楽ではありません。物語を読み解く中で「語彙力」「読解力」「論理的思考力」など、教科学習に直結する力が自然と養われます。

 法廷劇、SF、歴史、群像劇、言語学――そのテーマは多岐にわたり、まるで教養小説や専門書を読むような体験が得られます。

自分で読み、自分で考える――“能動的読解”の習慣化

 受け身で読むだけではなく、キャラの心情を想像し、結末を左右する選択肢を選ぶノベルゲームは、まさに「自分の頭で考える力」を引き出します。

 これは現代文の記述問題や面接試験、作文指導などでも問われる、重要な“思考力”です。

30時間で完結するから、達成感が味わえる

 多くのソーシャルゲームが終わりのない設計になっている一方で、ノベルゲームは平均して20~30時間でひとつの物語が完結します。

 これは、勉強と同じく「始めたことをやり切る」「ゴールに向かって進む」という経験値が積めるという意味でも、非常に価値のあることです。

親子で「感想を語り合う」のもおすすめ

 ゲーム終了後に「どんなストーリーだった?」「どんな選択をしたの?」といった会話を親子でしてみるのも効果的です。

 これは読書感想文と同じような効能があり、子どもの表現力・要約力を育てるチャンスになります。

ノベルゲームは“遊びながら学ぶ”最高の教材

 ゲームは悪いもの――そう思い込んでいた親御さんにも、「ノベルゲームならちょっと応援してもいいかも」と思っていただけたら嬉しいです。

 読解力が武器になる現代において、“物語に夢中になりながら語彙力がつく”ノベルゲームは、成績アップをめざす子どもたちにとって、非常に理にかなった「遊びと学びのかけ橋」といえるのです。

※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。