
「お茶目な座間先生を好きになるほど、
プレッシャーが湧いてきた」
とくに今回は、台本を読んでいる段階で、座間先生のことが大好きになっちゃって。自由という信念を持ちながら、ちょっととぼけていて。女性に弱いところもあって、憎めない。お茶目な座間先生を好きになればなるほど、プレッシャーが湧いてきて。こんなに脚本が面白いのに、面白く演じられなかったら台無しじゃないかと思って。
例えがふさわしいかわかりませんが、アニメーションでは面白い台本をいただけたら、そのとおりに台詞を読めさえすれば面白くなると思って嬉しいのですが、洋画の吹き替えですごく面白い役をいただくと、嬉しい半面、プレッシャーなんです。
字幕にして本人の演技で見れば完璧に面白いにもかかわらず、それをあえて別の声に吹き替えて、その面白さをダメにしてしまう恐れがありますから。そのときに似た感情を今回、座間先生に感じました(笑)」
などと謙遜しながらも、第49回は、北村匠海のみならず松嶋菜々子と堂々共演した。
「松嶋さんはひじょうにオーラがありました。実は以前、三谷幸喜さんの『オリエント急行殺人事件』(フジテレビ系 15年)で共演したことがあるんです。そのときは同じシーンにいただけで絡みはありませんでした。
今回、共演2回目にして絡みがあると、台本を読んでびっくりしました。嵩が卒業したら、もう先生の出番はないと思っていましたら、まだ出番があったことにまず喜びを感じましたし、改めて大事な役をいただいたことを感謝しました。
戦争について嵩と語る台詞もありましたが、そのあとまさかの登美子さんと3人で会うという展開。主として登美子と嵩の話を傍らで聞いているのですが、ふたりの過去を座間は知らないので、話を聞いているときの表情の塩梅は考えました」
シリアスな話のあと、最後の最後で見事にコメディリリーフ的な役割を果たした。クランクアップのときの挨拶はカバおの声で行った。