「高学歴は一体どこから上を指すのか」。社会になんとなく根づくボーダーラインを感じとる

新卒一括採用が「学歴のボーダーライン」をつくっている？

――なるほど。お話聞いていると、「学歴フィルター」が高学歴と低学歴を生み出している側面がありませんか？

びーやま：それはあると思います。

　新卒一括採用がまだまだ主流かつ、学歴フィルターが存在する日本では企業側の空気感が学歴のボーダーラインを形成しているといっても過言ではありません。

　僕や学生たちが「ここからが高学歴です！」と言っているわけではないですからね。

――なんだか歪んだ基準な気もするんですが、気のせいですか？

びーやま：まぁ、もう少し個性を見てあげてほしいというのはたしかにありますよね。

　ただ、企業側もそんなことはわかっていると思います。

　でも、限られた時間やリソースのなかで採用をしなければいけないわけですから、思いとはうらはらに、学歴を考慮せざるをえないんだと思います。

　大企業ともなれば、何万人という学生が応募をしてくるわけで、それを逐一チェックしている暇はないですからね。

　なので、厳しめにいうと、そういう社会構造になっている以上、それに適応しなければいけないのかなと感じます。

――なるほど。ルールに合わせる意識が必要ということなんですね。

びーやま：そうです。

　しかも「学歴があること」は別に悪いことでもなんでもないですから、「学歴＝個性と真逆にあるもの」とは考えないでほしいと思います。

　学歴があれば、「頭がいい人」という新しい個性を手に入れられるくらいのイメージが正しいと僕は考えています。

　もちろん、少しずつ社会も変わっていくとは思いますが、時間はかかりますから、そこは冷静に考えて得する側にまわってほしいと思います。

――ありがとうございます。大変勉強になりました。

びーやま［著］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ（たまにポンコツ）で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん［協力］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退（現役合格）。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。