
メールで自分のことを「小職」と書く人や、署名の後ろに「拝」と書く人を見かけたことはないでしょうか。ビジネスメールや文書の書き方に関する書籍を多数執筆している日本ビジネスメール協会代表理事の平野友朗さんは、「この表現は避けたほうがいい」と指摘します。なぜでしょうか。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)
メールで「小職は……」に違和感!
使わないほうがいいワケ
ビジネスメールをやりとりする中で「小職」という言葉を見かけたことはありませんか。
自分のことをへりくだって言う表現の一つですが、社会人になって初めて聞いたという人も少なくないと思います。
私は先日、若手社員がこの表現を使っているのを見かけたのですが、すごく違和感がありました。
以前もお伝えしましたが、ビジネスメールで大事なのは「正しく伝わるか」と「不快感がないか」の二つです。その二つをクリアしたら、次は「違和感がないか」がポイントになります。
「小職」という表現を見たとき、自分を指している言葉だというのはわかると思います。伝わるかどうかでいうと、伝わる。不快感もないでしょう。ただ、一般的な表現ではないので、違和感はありますよね。
もしかしたら、その人が所属している組織ではよく使われているのかもしれません。ただ、広く一般的ではないはずです。言葉として間違っていないとしても、やはり一般的に使われていない表現を使うことには違和感を覚えます。
そして、そのような表現を使っているということは、「一般的に使われているかどうかに気づけない人」だと思われるリスクもあります。これは仕事をする上でマイナスです。
ポリシーがあるかもしれませんが、余計な違和感を生む表現は避けたほうがいいと思います。