米経済は危機を回避した。そう考えていいのだろうか。米国際貿易裁判所は28日、トランプ政権がほぼすべての国から輸入されるほぼすべての商品に広範に課している相互関税は、法令に基づく大統領の権限を越えているとの判断を示した。この判断は連邦議会が関税政策を決定する役割を担うことを認めたもので、米国の企業や消費者には朗報となった。しかし米連邦巡回区控訴裁判所は29日、政権による控訴を検討するため、国際貿易裁判所が出した差し止め命令の執行を一時停止する判断を下した。一方、ワシントンの連邦地裁判事は別の案件で相互関税の差し止め命令を出したが、命令の効力発生を延期した。この問題が最高裁に持ち込まれるのは確実なようだ。
【寄稿】米国は関税危機から逃れられるか
法廷闘争の結果がどうであれ、国民は騒ぎの終結を願う
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