ドナルド・トランプ米大統領は30日、輸入鉄鋼に対する関税を2倍に引き上げると表明した。米国の鉄鋼産業を強化し、国内の雇用を守るための措置だと説明した。トランプ氏は、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの140億ドル(約2兆円)規模の買収取引を推進するため、ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊で開かれた集会で鉄鋼関税の引き上げを発表した。日鉄とのディール(取引)では、米国が歴史あるUSスチールを確実にコントロールすると述べた。トランプ氏は米東部時間30日夜、USスチールの製鉄所でヘルメットを着用した数百人の労働者を前に演説した。「米国の鉄鋼業界史上、140億ドル規模の投資は前例がない」と指摘し、「最も重要なのは、USスチールが引き続き米国の管理下に置かれることだ」と語った。