理系は満を持して「四工大」の一角が登場

 このグループではもうひとつ理系大学を取り上げたい。それは工学院大学だ。もともと評価が高かった工学院大学だが、『大学図鑑!』では昨年から満を持してこのグループに仲間入りした。芝浦工大、東京都市大、東京電機大とあわせて「四工大」と呼ばれるが、立ち位置的には芝浦工業大に次ぐ2番手に位置している。

 文系学生からするとあまり馴染みがないかも入れないが、文系でいうところの明治学院や國學院あたりをイメージしてもらうといいだろう。

 工学院大は、130年以上の伝統もあって企業には知名度も人気が高く、「就職に強い大学」系ランキングでは上位に入る。主な就職先は大手メーカーや建設会社、自動車メーカーなどに多く、入学時の難易度から考えて「コスパのいい大学」だと言われている。

 ただ、1~2年生は八王子キャンパスで通学が大変。その後が新宿キャンパスと街のギャップもかなりある。「4年間ずっと新宿ならいいのに」と嘆く声多数。「1、2年の単位を落とすと八王子にも通うことになるので、両方に行ける定期を持っている人を見るとああ…ってなる」(先進工学部生)など生々しい声も。

 ちなみに、日本初の「建築学部」(近畿大と同時設立)をつくった大学なだけあって、建築は看板学部。同時に一番ハードといわれる。「ほぼ必修で埋まるので自分で時間割を組む余裕はない」「他学部の人を『建築じゃないならヒマだよね』という目で見てしまう」との声も。

 設計や模型製作の課題提出前は「友達の家で徹夜」し、壊さないように混雑を避けて運ぶことに。他学部に比べて女子も比較的多く、「オシャレな人はだいたい建築」。一級建築士合格者も多数輩出。

10年前の『大学図鑑!』序列マップ

序列マップマップの見方と注意点
*このマップは大まかな目安です。同じ学部であっても学科や専攻によって事情は異なります。詳細は各大学別のページを熟読してください。
*縦軸の「エライ」は入試偏差値による序列とほぼ同じですが、「100%同じではない」ところを読み取ってください。
*横軸は、「学生のキャラクター」と「めざしている方向性」をミックスしています。
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