学部で有利不利が決まる?
――よく理解できました。「学部問題」はどうでしょうか。「文学部は不利」や「情報学部は有利」などの噂を頻繁に聞きますが。
びーやま:文系の学部は関係ないです。
もちろん、完全にということはないと思いますが、学部が考慮されるのは本当に競ったときだけなんじゃないかと。
文系だと「経営」や「経済」が就職に強いみたいなことを言われがちですが、別に即戦力なわけじゃないですか。社会人の皆さんならわかると思いますが、大学生がかじっただけのマーケティングがどこまで世の中で通用するのかというのはありますから、学部で有利不利は決まらないなと。
「文学部」や「教育学部」みたいな就職に弱いと思われているところでも、ちゃんと大学時代に努力をした人ならちゃんと企業は評価してくれるでしょう。
その点でいうと、先ほどの学歴フィルターは「大学名」でフィルターがかかるので、「早慶の文学部」と「MARCHの経済学部」だったら前者が選ばれます。なので、どちらを優先すべきか悩んだら「大学名優先」がいいと思います。もちろん、特にやりたいことが決まっていない場合のみの話なので、やりたいことがある人は、学部優先にしましょう。
――理系はどうですか?
びーやま:理系は学部によって有利は決まるかなと。ただ、大きな不利もないと思います。
理系の場合は企業によって、化学系なのか情報系なのか、工業系なのかみたいなものがものすごくはっきりわかれていて、それぞれ専門性が高いので、情報系の会社は情報学部が有利でしょうし、化学系の会社は理学部がやはり有利です。
というか、専門用語や考え方が専攻でかなり違うので、違う分野からだとわからないというのはあるでしょう。
一方で、数学科みたいなところが圧倒的に不利かと言われると、理系そのものの市場価値が高いので、大きな問題にはならないと思います。これも名門大の数学科などであれば、まず大丈夫かと。
また、理系最大の特徴は研究室推薦などがあることですから、文系とはわけて考えるべきだと思います。大学院への進学率も非常に高いですし。
なにより、理系の場合は、進級やゼミ選考などが就職以上に厳しいんじゃないかというケースもかなり多いので、その分就職では人気人材になり得るというのは理解できます。