現時点でも米国でスマートフォンを作ることは可能だ。ただしiPhone(アイフォーン)ほど洗練された製品にはならず、性能も劣り、価格はもっと高くなる。トッド・ウィーバー氏率いるピュリズム社は、これまでで最も米国製に近いスマホ「リバティ・フォン」を開発した。仕様は10年前なら申し分なかったであろう水準で、価格は1999ドル(約29万2000円)だ。トランプ大統領は外国製のスマートフォンへの高関税をちらつかせ、アップルなどの企業に米国内に生産を移すよう圧力をかけている。一方で、トランプ一族の企業トランプ・オーガニゼーションは、すぐには米国で生産できそうもないと思われる仕様の「米国製」スマホを499ドルで発売すると宣伝している。サプライチェーン(供給網)のアナリストは、アジアの生産の質と規模に対抗することは当面不可能との見方で一致している。ウィーバー氏のリバティ・フォンを見ると、国内製造業の実態と、なぜ他の企業が米国でスマホを生産していないかがよく分かる。
「米国製」30万円スマホ、どう作っている?
「リバティ・フォン」の開発者が語る実情
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