米上院共和党は28日夜にも採決を始めることを視野に、ドナルド・トランプ大統領の「大きく美しい法案」の新たな修正案を公表した。大型の税制・歳出法案の採決に向け過半数確保を目指す中、複数の政策変更を加えた最新の草案によって主な反対派の少なくとも1人を味方につけた。まだ変更の可能性はあるが、新たな修正案では前回の上院案よりも手厚い州・地方税控除を2029年にかけて続けるほか、州のメディケイド(低所得者向け医療保険)予算拡大に使われたプロバイダー税の上限引き下げまでの期間を延長する。メディケイド予算削減を先送りしたことなどによりジョシュ・ホーリー議員(共和、ミズーリ州)の支持を取りつけた。修正案は他の面でも保守派寄りの内容になっている。電気自動車(EV)や太陽光・風力発電向けの税額控除を当初の上院案より早期に打ち切ることが盛り込まれ、EVや再生可能エネルギー向け支出削減を、共和党上院議員らが食い止めることに期待をかけた企業には打撃となる。