コーヒーの摂取量が多いほど
全死因死亡リスクは低下
解析の結果、コーヒーの摂取量が多いほど全死因死亡リスクは低下する傾向を示し、コーヒーを摂取しない場合の全死因死亡のハザード比(HR)を1とした場合、1杯未満ではHR 0.89、1杯以上2杯未満ではHR 0.84、2杯以上3杯未満ではHR 0.83であったが、3杯以上になるとそれ以上のリスク低下は認められなかった(HR 0.85)。
ただし、このような全死因死亡に対するコーヒーの効果は、ブラックコーヒーか(同0.86)、砂糖と飽和脂肪酸の含有量が少ないコーヒー(同0.86)に限定されていた。CVDによる死亡リスクについても、全死因死亡リスクと同様の傾向を示した。
一方、コーヒーの摂取とがんによる死亡リスクとの間に有意な関連は見られなかった。
論文の筆頭著者であるタフツ大学フリードマン栄養科学・政策学部のBingjie Zhou氏は、「コーヒーの添加物がコーヒー摂取と死亡リスクの関連に与える影響を調べた研究はほとんどない。われわれの研究は、コーヒーに添加される甘味料と飽和脂肪酸の添加量を定量化して検討した初めての研究の一つだ」と述べている。
ただし、本研究は自己申告による食品摂取データに基づいているため、データの正確性に疑問が残ることは否めない。また、カフェインレスコーヒーと全死因死亡の間に強い関連は見られなかったが、これは対象者の中にカフェインレスコーヒーを飲む人が少なかったことが原因である可能性もあるという。
それでも研究グループは、この研究結果は、コーヒーの摂取が健康的な食生活の一部になり得ることを裏付けるものだとの考えを示すとともに、添加する砂糖とクリームの量には注意するよう呼びかけている。(HealthDay News 2025年6月19日)
Copyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.