米アップルは、レアアース(希土類)生産大手の米MPマテリアルズからレアアース磁石を5億ドル(約740億円)相当購入すると発表した。トランプ政権からの圧力を受けて、アップル製品に不可欠なレアアース磁石のサプライチェーン(供給網)を強化する。MPは、西部カリフォルニア州に建設する施設で処理したリサイクル材料を使用し、南部テキサス州の施設で生産するレアアース磁石をアップルに供給する。レアアース磁石は、触覚フィードバックで振動するスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の部品(ハプティックエンジン)に使用されている。アップルの各種製品の音響部品やマイクにも組み込まれている。中国は巨大な鉱山と効率的な製造業者に支えられ、レアアース磁石の生産を10年余りにわたり、ほぼ独占してきた。