2015年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けている『ありがとうの神様』。本書は、小林正観さんの40年間に及ぶ研究のなかで、いちばん伝えたかったことをまとめた「ベスト・メッセージ集」だ。あらゆる悩みを解決する「ありがとう」の秘訣が1冊にまとめられていて、読者からの大きな反響を呼んでいる。この連載では、本書のエッセンスの一部をお伝えしていく。

お釈迦さまの能力も、エアーズロックも、「神様の存在」を裏付けるもの
お釈迦さまの知能を現代の心理学で測定したとすると、知能指数(IQ)は「約300」だと考えられそうです。
知能指数の平均は100。90~110までが普通で、それ以上は知的発達が進んでいることを示しますが、それでも通常は140くらいが最高値です。
「連続した分布」の結果として知能指数300の人がいるとするならば、知能指数が150の人がいて、160の人がいて、170の人がいて……、200の人がいて、210の人がいて……、250の人がいて、260の人がいて……その先に知能指数300のお釈迦さまがいることになります。
ですが、実際には140くらいが上限。ときに170くらいの人が現れたとしても、普通は200台はいないわけです。
そう考えると、知能指数300というお釈迦さまは、明らかに「連続した分布」からは、かけ離れすぎていて、まるで、突然、ポンと現れたような存在です。
ということは、お釈迦さまの能力は、「神様によって与えられたもの」であり、神様の存在を裏付けるものだといえそうです。
オーストラリアの中央部に「エアーズロック」と呼ばれる岩山があります。高さ348メートル、周囲の長さは約9.4キロメートル。世界で2番目の大きさの「一枚岩」です。
現地を訪れ、エアーズロックをこの目で見てきた私は、ガイドさんに言いました。
「この岩は、おかしい」
「この岩は、論理的ではない」
「この岩は、理不尽な存在である」
なぜ、論理的ではないのか。それは、エアーズロックのまわりに「砂漠しかなかった」からです。
348メートルの岩山があるのなら、その近くに300メートルの岩山があってもおかしくありません。250メートルの岩山や200メートルの岩山、150メートル、100メートルの岩山があってもおかしくありません。
348メートルのエアーズロックが「さまざまな高さの岩山」に取り囲まれていたのであれば、それは論理的だといえます。
けれど、周囲20キロメートル四方にわたって、「ほかの岩山がひとつも見当たらない」というのはとても理不尽であり、不条理であり、論理的ではないのです。
私は帰国後も「エアーズロックはおかしい」「あの岩山はおかしい」と言い続けていました。すると、そんな私に「アボリジニの伝説」を教えてくれた人がいます。
「エアーズロックは、『神が、一夜にしてポンと置いた』と伝えられている」
この伝説を聞いたとき、私の頭の中で騒いでいたものがスッと落ち着きました。本当かどうかは別にして、それならば、「論理的に納得ができる」からです。