米ウォール街の政府統計への情熱は失われつつあるようだ。投資家は長年、労働市場やインフレに関する経済指標を分析し、株式や債券の価格形成の参考にしてきた。しかし、1日に発表された雇用統計が軟調だったことを受けてドナルド・トランプ米大統領が米労働省労働統計局(BLS)のエリカ・マッケンターファー局長を解任したことで、政府統計が持つ神聖な重要性は突如として疑問視されている。銀行には顧客からの電話が殺到し、米国での投資に関連するインフレ指標や雇用統計が信頼できないのであれば、投資方法を見直す必要があるかもしれないとの訴えが相次いだ。米国家経済会議(NEC)のケビン・ハセット委員長は週末に、BLSのさらなる刷新が進められる可能性に言及し、こうした懸念をさらにあおった。
米労働統計局長解任、政府統計への信頼揺らぐ
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