「食べ放題で元を取る人」のメニュー選びに共通する“たった1つの基準”とは?【グルメ専門家が解説】Photo:PIXTA

何をどれだけ食べれば元が取れるのか
意外だけど納得な「賢い楽しみ方」とは?

 さて、総合・専門を問わず食べ放題・ブッフェで客にとって最も気になるのは、「何をどれだけ食べれば元が取れるのか」という点だろう。一般的に、「お腹にたまる炭水化物は控える」「寿司は高級なトロやウニ、イクラを多めに」「ローストビーフばかり狙う」といった作戦を立てがちだ。

 それはある意味“正解”で、調理にあまり手間がかかっていないメニューなら、食材価格がお得度を左右する。肉類であれば、牛肉、豚肉、鶏肉の順で高い。また、スタッフが目の前で作ったり、取り分けたりしてくれる実演料理は、人件費がかかるという意味で単価が高いので、たくさん食べればコスパは増すだろう。

 だが筆者が考えるに、食べ放題・ブッフェの「元を取る」とは、「この価格でこれだけ楽しめた!」と納得できるかどうか、個人の満足度に尽きるだろう。高級食材だからといって同じものばかり食べるよりも、いろんな料理を少しずつ楽しんだ方が、食べ放題・ブッフェならではの体験になるというもの。今まで食べたことがなかった料理や食材を食べてみて、「意外とおいしい!」なんて新たな発見もあるだろう。

 昔と違って「安かろう悪かろう」の食べ放題・ブッフェはほとんど存在しない。なぜなら今は口コミがSNSで一気に広まり、低評価が付けば客は来ないからだ。

 すなわち食べ放題・ブッフェの「賢い楽しみ方」とは、(1)決して焦るなかれ(2)高単価メニューを堪能しつつ(3)無理せず楽しもう、ということだ。食べ過ぎて体調を崩してしまっては元も子もない。単純に「量をたくさん食べられる!」ではなく、「質のいいものを自由に選べる」という価値に着目してみてほしい。

 最終編となる『夏休みにオススメ!「ホテルブッフェ6選」【写真多数】グルメ専門家が紹介』では、「自分の好みで上質な食事を存分に楽しめる場所」へと進化するホテルブッフェのうち、夏休みにぴったりなお店をいくつか紹介したい。