米首都ワシントンで今週最も注目を集めている求人は、雇用統計を監督するという、今や細心の注意を要する任務を果たせる人材の募集だ。では、その適任者になるには何が必要だろうか。ドナルド・トランプ米大統領は、労働省労働統計局(BLS)の新たな局長を近日中に発表する方針だ。トランプ氏は1日、惨たんたる内容だった7月分の雇用統計が発表された数時間後に、BLSのエリカ・マッケンターファー局長を解任した。ケビン・ハセット国家経済会議(NEC)委員長は3日、NBCテレビの番組「ミート・ザ・プレス」で、トランプ氏が「自身に近い人物をそのポストに置きたいと考えている」と語った。トランプ氏の「忠臣」であることは、BLS局長の伝統的な職務内容からの逸脱を意味する。米国の初代BLS局長を務めたキャロル・ライト氏は1904年に、BLSの役割を「事実を何も恐れずに公表すること」と説明した。最低でも年間19万5000ドル(約2900万円)の給与が支払われるこの職は通常、政府ないし学界での経験がある労働経済学者に与えられてきた。歴代局長の大半は、実績のある統計学者や学者だった。
次の米労働統計局長に求められるもの
政府や学界での経験に加え、政治的綱渡りの能力も
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