「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に”やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

優秀ゆえに「変化が怖い」
レールを外れるということ。
それは、単なるキャリアの変更ではない。
自分が築いてきた社会的な立場や、
「私はこういう人間だ」という確信を、
一度まっさらにするという行為である。
だから、多くの人は、現状を守る。
それが安全で、理にかなっているように見えるからだ。
けれど、その「安全圏」こそが、
変化を遠ざける静かな鎖になっている。
これに気づくのは、たいてい、ずっと後になってからだ。
そして、気づいたときには、もうすでに、身動きが取れなくなっている。
「正解じゃないと」価値がない
優秀さがもたらす最大の罠――
それは、「正解を選び続けなければ、私は空っぽになる」という、恐れである。
その恐れが、変化する力を少しずつ奪っていく。
そしていつしか、既存の枠組みの中で成果を積み重ねることだけが、“前進”と定義されてしまう。
そして皮肉なことに、知性が高く、誠実で、努力もできる人ほど、
この構造は、より巧妙に――そして強固に働いてしまうのだ。
(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)