ドナルド・トランプ米大統領は、ベネズエラ沖を含む南米沿岸での麻薬カルテルの取り締まりのため、海軍の軍艦3隻を派遣するよう国防総省に指示した。これにより違法薬物密輸対策における国防総省の役割が拡大し、米国とベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領との対立が激化することになる。事情に詳しい関係者2人によると、ミサイル駆逐艦3隻には麻薬の輸送を阻止する権限が付与される。これまで海軍は沿岸警備隊を支援する役割を担ってきたが、今回の措置により中南米での麻薬取り締まりに直接関与することになる。今回の動きは、トランプ氏が今月、中南米の麻薬カルテルに対する軍事力行使の選択肢を準備するよう国防総省に指示したことを受けたもの。同氏は1月の大統領令でこれらの麻薬カルテルを外国テロ組織に指定した。さらに米司法省は、マドゥロ氏の逮捕につながる情報提供への報奨金を5000万ドルに倍増させた。米政権は同氏を世界最大級の麻薬密売人の一人とし、麻薬カルテルと共謀して米国にコカインを大量に流入させていると非難している。
米、中南米の麻薬カルテル取り締まりで軍艦派遣へ トランプ氏指示
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