深紅のフォード・マスタングGTが大西洋岸の岩場に沿う曲がりくねったオーシャンアベニューに向かってごう音を響かせながら走っていた。道端では「ノイズカメラ」が耳を傾けていた。ニューポート市の記録によると、その装置はマスタングのうなるようなエンジン音と排気音を85デシベルと測定した。これは市が定める上限を2デシベル上回る数値で、カメラはナンバープレートも撮影していた。高級観光地として知られるこの地区では、7月下旬のそうしたドライブには代償を伴う。市の騒音条例に基づき、違反者には250ドル(約3万7000円)の罰金が科される。米国でノイズカメラは交通違反取り締まりの自動化を進める新たな試みとなっている。ニューヨークからハワイに至るまで、各地の自治体でエンジンの空ぶかしや大音量のステレオ、クラクション、耳をつんざくような音を出すマフラー(違法に改造されたものもある)への対応策として導入が進んでいる。
米で広がる車の騒音対策「ノイズカメラ」、一部で反発も
エンジンの空ぶかしやマフラーの音が一定水準を超えると罰金の対象に
あなたにおすすめ