米国や中国の主要都市ではロボタクシーの導入が広がりつつある。一方、シンガポールで中国企業がまず試みているのはロボバスだ。シンガポールのリゾート地セントーサ島では、中国のウィーライド(文遠知行)が開発した8人用小型バスが静かに乗客を運ぶ。運転手はいない。ナスダックに上場しているウィーライドのロボバスは、シンガポール初の完全無人の乗客用バスで、安全管理者は同乗せずリモートで運行を監視する。このロボバスはウィーライドとリゾートグループのリゾート・ワールド・セントーサが提携して実現した。バスは決まったルートを走り、乗車は無料。順調にいけば、ウィーライドはシンガポール全土に無人運転サービスを拡大する計画だ。他社も参入に意欲を見せる。中国の自動運転関連企業は、外国への展開の一環で中東市場に相次ぎ参入しているが、シンガポールも申し分のないターゲットだ。