最先端の人工知能(AI)の進歩に減速の兆しが見えている。この技術を活用しようとしている多くの企業にとって、これは必ずしも悪いことではない。2022年末にオープンAIが「チャットGPT」の提供を開始したことで、AIを巡る興奮は熱狂的レベルに達し、それ以来、熱狂は続いている。スタートアップ企業と大手ハイテク企業から優れた大規模言語モデル(LLM)が続々と登場し、盛り上がりが続いたことで、米半導体大手エヌビディアの株を含め、株価が極めて高水準に押し上げられてきた。しかし3年近くたった現在、これらのモデルが頭打ちになりつつあるような様相が次第に強まっている。 メタ・プラットフォームズは今夏、自社の主要AIモデルの次期バージョン「Llama 4 Behemoth(ラマ4 ベヒモス)」の公開を延期した。技術者が同モデルをなかなか大幅に改善できずにいることが理由だ。
AIの大躍進は一服か 意外な好機も
大規模言語モデルの進歩が緩やかになっているが、投資家はうろたえる必要はない
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