
ドナルド・トランプ米大統領が今年に入り、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主)を「Newscum(ニュースカム、「新たなクズ」)と呼んだ際、ニューサム氏はトランプ氏を中学生のいじめっ子になぞらえ、応じることを拒否した。
そのニューサム氏が最近では、トランプ氏を攻撃する側に回っている。
ニューサム氏はソーシャルメディア上で存在感を増しており、全て大文字で考えを延々と投稿するトランプ氏のスタイルを模倣し、同様の投稿をX上で行っている。
また最近はトランプ氏を「スノーフレーク(傷つきやすい人物)」と呼び、同氏がメークをしていることや、世論調査で低迷していることなどにも触れている。
ニューサム氏は民主党州のリーダーとして初めて、共和党の連邦下院議員5人を排除するための区割り変更を進める党派的な取り組みを行った。これは、トランプ氏の要請でテキサス州議会が五つの共和党議席を追加するため異例の取り組みを進めていることへの対応だ。
選挙区の区割り変更やソーシャルメディアへの風刺的投稿は、トランプ氏の下で民主主義が危機にひんしているとの声が上がる中で行われている。ニューサム氏はトランプ氏には「権威主義的傾向」があると非難し、同氏が憲法に背くことができるよう権力を集中させようとしていると指摘。また火には火で対抗するしかないとも述べている。
ニューサム氏は11月の特別選挙で新たな区割りを投票にかける法律に署名した際、「われわれはもはや、対応すべきかで悩み議論しているわけではない。どう対応するか議論している」と述べた。