学歴だけがすべてではない

――なるほど。でも学歴を見ても「ダメな人材」はいると思いますが、その点はいかがでしょうか。

びーやま:それはそうなんですが、確率的に高学歴の人のほうが優秀なことが多いのだと思います。偏差値が高いということは論理的思考力なども高いことが多いですからある程度の指標にはなりますし、勉強をコツコツできるタイプという安心感もありますからね。

 なので、「高学歴=最高」なのではなく、「高学歴=失敗が少ない」くらいのイメージなのではないかと思います。

――よく理解できました。ただ、人材を見るとしても学歴でなくともいい気がするのですがいかがでしょうか。最近だと適正テストもあるわけで。

びーやま:もちろん、ほかのことも見ていると思います。たとえば、学歴はなくともスポーツや芸術でなにか実績を持っている人は強いでしょうし、英語が堪能だったり資格がある人も強いと思います。

 ただ、一般的な学生を見比べる際には、学歴ぐらいでしか全員を平等に見る方法がないので、仕方なく学歴を第一段階として採用しているんだと思います。

 適正テストも優秀な学生はそれで突破できるでしょうが、高学歴な人はそもそも勉強が得意なわけで、適正テストこそ、彼ら彼女らの得意分野だと思います。適正テストに学歴は関係ないと思いますが、それでも高学歴が選ばれる場合は、テストの点数的にも高学歴が上回っているということなのではないかなと。

――学歴がなくても、なにかしらの個性があればいいんですね。

びーやま:そうですね。その証拠にどの企業も「早慶以上のみ募集」とか言わないじゃないですか。「大卒」としか条件を出していないわけで、それは企業もなるべく学歴以外でも人材をとっていきたいと思っている証拠なんじゃないかなと。

――そこは実力勝負なわけですね。

びーやま:おっしゃる通りです。

 ですので、今の学生にはこういった背景があることをまずは理解してもらったうえで、自分をどう表現するのがいいのか考えてほしいです。どんな学歴、経歴であろうが突破口は必ずあります。しかし、それは社会に文句を言っていたら見えなくなるものでもあります。

「大卒」という条件は、見方によってはかなり緩いというか、制限を設けていないに等しいので、あとはそのなかで、「どうしたら自分に気づいてもらえるか」が大事です。自分に意識を向けて頑張ってほしいと思います。

――ありがとうございます。大変勉強になりました。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。