岸谷蘭丸が親からの愛情と「同じくらい大事」と語る“たった1つのこと”とは?岸谷蘭丸(きしたに・らんまる) 実業家・インフルエンサー。2001年7月7日生まれ Photo by Shogo Murakami

インフルエンサーとしてさまざまなメディアで活躍する岸谷蘭丸さんは、イタリアの名門大学の現役生であり、高校から米国へ海外留学した経験も生かして、海外留学支援サービス「MMBH留学」を立ち上げた実業家でもある。そんな彼に、「親ガチャ」について聞いてみた。(教育エディター 江口祐子、ダイヤモンド・ライフ編集部)

「親ガチャ」の本質とは

――「親ガチャ」って、あると思いますか?岸谷さんは有名人の両親の元、経済的に恵まれた家庭で育ったと思いますが。

 正直、親ガチャっていう言葉は下世話で好きじゃないです。でも、親ガチャなんて存在しない、とは言えないと思っています。結局、親ガチャが指しているのって何か。経済的なものなのか、あるいは家庭環境や教育、もっと言えば親の性格や価値観みたいなものなのか。多分、全部ひっくるめてのことですよね。

 そういう意味では、僕自身は親ガチャに「当たって良かったな」と思っています。すごくいい両親だし、経済的にも恵まれてきた。何より、愛情いっぱいで育ててもらった。これが本当に大きいです。自己愛(自己肯定感)があるかないかって、めちゃくちゃ親からの影響を受けると思うから。

 親に愛された子どもは、自分のことを自然に愛せる。逆にコンプレックスを強く抱えて、自分を愛せないまま生きる人は、背景に「親からの扱い」があると思う。そしてそれを後から変えるのって、正直ものすごく難しい。

 僕は幸いにも、自分のことが大好きです(笑)。両親のもとに生まれて良かった。僕がポジティブなのは、育った環境が大きいと思う。自分を疑わずに済む土台があったからこそ、留学など挑戦の場に飛び込んでいけたし、多少の挫折も「まあ大丈夫だろう」と思える。これってすごく幸せなこと。

 けど、僕もずっと自信満々だったわけじゃないんですよ。コンプレックスを抱えていた時期もある。特に思春期なんかはね。でも結局そこを乗り越えられたのは、「愛されて育ったから、自分には価値があるはずだ」と信じて疑わなかったからだと思うんです。