ホワイト職場だと快適過ぎて成長できない?→岸谷蘭丸のアドバイスが胸にぶっ刺さった岸谷蘭丸(きしたに・らんまる) 実業家・インフルエンサー。2001年7月7日生まれ Photo by Shogo Murakami

インフルエンサーとしてさまざまなメディアで活躍する岸谷蘭丸さんは、イタリアの名門大学の現役生であり、高校から米国へ海外留学した経験も生かして、海外留学支援サービス「MMBH留学」を立ち上げた実業家でもある。そんな彼に、「若者が3年で辞めがち」「ブラック企業はもちろんだがホワイト職場も嫌気される」など働き方のトピックについて聞いてみた。(教育エディター 江口祐子、ダイヤモンド・ライフ編集部)

「頑張らなくていいんだよ」の風潮は好きじゃない

――「最近の若手はすぐ辞める」「Z世代は転職が当たり前」といった話。実は新卒の3年以内離職率は3割程度でずっと続いているようです。

 3年ねえ……。まあ、3年ぐらい居てもいいだろうと思う一方で、3年じゃなくても、半年で仕事を吸収できる人はできるし、逆に5年いても何も吸収できない人はできない。要は、年数じゃなくて中身なんですよね。それに、そもそも「3年は続けろ」っていうのも、会社側の都合じゃないですか。

 僕自身は環境を変えることに抵抗がない。中学受験をして中高一貫校に入学したけれど、高校からはアメリカに留学、しかも転校も経験した。大学はイタリアの大学に行って……と、目まぐるしいくらい(笑)。だから、環境を変えることは悪いことだなんて全く思わない。むしろ環境を変えないと、自分がダメになってしまう感覚があるんです。

 大人ってよく「逃げるな」って言うでしょ。確かに、「嫌だから逃げる」っていう人は多い。でも、ポジティブに環境を変えるのはアリだと思う。逃げるか、攻めるか、その姿勢の違いは大きい。

 じゃあ「逃げ」と「攻め」の違いは何か。それは、「何のために環境を変えるのか」が明確なこと。「なんかツラいから辞めます」は違うと思う。

 最近の風潮で「頑張らなくていいんだよ」ってよく言われるけど、あれも僕はあまり好きじゃない。頑張らないのであれば当然得られるものは人より少なくなるし、頑張らなくて求めるものが得られなかった時の責任は、社会は取ってくれない。頑張らないくせに、求めるものだけはいっちょ前みたいなのは腹が立ちますね。結構、昭和的な思考タイプなのかも(笑)。頑張りたくないなら、必要以上に欲しがらないで、と思ってしまう。