人工知能(AI)が賢くなるにつれ、利用コストは計測する必要がないほど安くなるはずだった。しかし、実際はまったく異なる状況となっている。ソフトウエアの作成や文書の分析などを行うアプリ向けにAIを大量購入する開発者らは、予想以上に高額な請求書が届き、しかもその額が増加していることに気付いている。コストを押し上げている要因は何か。最新のAIモデルは、特に詳細な調査やAIエージェント、コーディングに使用される際に、より多くの「思考」を行っている。そのため「トークン」と呼ばれるAIの単位当たりの価格は下落を続けているものの、多くのタスクを実行するのに必要なトークン数は急増している。これはわずか数カ月前にも多くのアナリストや専門家が予測していたのとは正反対の状況だ。テクノロジー業界では誰がAIの勝者と敗者になるのかを巡って新たな議論が巻き起こっている。
最先端AIの価格、安くなるはずが上昇止まらず
AIモデルの「思考」が高度化する中、巨大企業から技術を購入しアプリ・サービスを開発する小規模企業が苦境に
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