取引先を伸ばした金融機関ランキング2025【トップ20】3位北國銀行、2位と1位は?〈東京商工リサーチが解説〉写真はイメージです Photo:PIXTA

どの銀行が取引先の業績を伸ばしたか。経営者ならば取引する金融機関を選ぶ際、最も欲しい情報だろう。同時に、地域経済の旗振り役を担う銀行にも大きな勲章になる。東京商工リサーチは全国160万社の企業データベースから、メインバンク別の増収増益率をランキングした。2017年(2016年決算)からランキングを作成し、2025年の1位は沖縄銀行、2位は琉球銀行、3位は北國銀行だった。沖縄勢が1、2フィニッシュ。北國銀行は3年連続でトップ3を守った。過去の上位の顔ぶれには、銀行だけでなく信用金庫も登場している。ある意味、地域の経済動向だけに左右されない、金融機関の存在価値を示す指標ともいえる。(東京商工リサーチ情報部 後藤賢治)

沖縄銀行と琉球銀行が僅差
沖縄県勢がトップ2を独占

 東京商工リサーチ(TSR)の全国160万5166社の企業データベースの企業情報からメインバンクを抽出し、取引企業の2025年3月末までの売上高、最終利益から増収増益率をランキングした。

 今回は2024年(1-12月期)が対象で、1位の沖縄銀行はメインバンクとして取引している企業の39.3%が増収増益だった。沖縄銀行は調査開始の2017年にトップ。2019年は2位、2021年も2位、2024年は10位と安定し、2025年は再びトップに立った。

 2位は同じマーケットで沖縄銀行としのぎを削る琉球銀行が僅差で続いた。両行の差はわずか0.38ポイント。沖縄県内のメインバンクシェアは、トップの琉球銀行が6451社でシェア41.7%。2位の沖縄銀行は5995社で同38.8%だ。社数でも激しいシェア争いを続ける2行の県内シェアは合計8割を超える。琉球銀行も沖縄銀行と同様、2021年では8位にランクインしたが、コロナ禍を凌いで2位にランクインした。