フランスで10日、「全てを封鎖せよ」のスローガンを掲げて多くの人々が各地でデモに参加し、交通や公共交通機関に混乱が生じた。当局は8万人の警官を動員して対応し、300人以上のデモ参加者を逮捕。抗議活動はおおむね平和的なものだったが、パリや西部レンヌでは一部が警官と衝突し、バスが放火されるケースもあった。抗議者らは政府が440億ユーロ(約7兆6000億円)の公共支出削減を掲げていることに憤慨している。この中には2日分の祝日廃止も含まれる。削減案は中道派のフランソワ・バイル首相(当時)によるものだが、同氏は8日に実施された議会での不信任投票で辞任を余儀なくされた。だがバイル氏の辞任を受けても抗議活動は収まらず、10日には道路や路面電車の路線などが封鎖された。
フランス全土で「全てを封鎖せよ」デモ拡大、その背景は
政府の予算削減案に反対する抗議、新たな社会不安の時代到来の懸念高まる
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